外反母趾、浮き指、扁平足を
引き起こす原因とは
ひざの痛みの原因にもなる外反母趾、浮き指、扁平足は、なぜ起こるのでしょうか?
また、そのような足裏の異常が起る人と起らない人との差は、どこにあるのでしょうか?
その答えは、足裏の刺激不足による「足(そく)裏(てい)反射(はんしゃ)障害(しょうがい)」にあるのです。
裸足で大地を歩くことがほとんどなくなった現代人は、足裏の刺激不足により、「踏ん張り力」が低下してアーチが下がり(消失傾向となり)、足の指が浮き始めているのです。その浮いた親指が押されて「外反母趾」になり、浮いたままの状態で固まってしまうのが、「浮き指(指上げ足)」の原因なのです。また、先天性の扁平足を除いて、足裏の発達不足によりアーチが下がったままの状態で固まってしまったのが、今一番多い「扁平足」なのです。
これを、体の筋肉の仕組みから説明すると分かり易いと思います。
筋肉を大きく分けると、外側と内側に分けられます。外側の筋肉は体を守るため、最初から硬く強く造られており、体全体を外敵から防御する役割があります。ちょうど、カメの甲羅のような役割もしています。
背筋と腹筋では、外側となる背筋の方が最初から強く造られていて、内側の腹筋を鍛えることにより、重力のバランスを効率よく保っているのです。そのため、体のゆがみ(ズレ)を防ぎ、姿勢も良くなるのです。
問題なのは、足の場合です。足は外側となる甲やすねの筋肉が最初から強く造られています。内側となる足裏の筋肉を刺激し、鍛えることにより、踏ん張ることができ、重力とのバランスも効率的に保つことができるので、外反母趾や浮き指、扁平足にならないのです。
赤ちゃんの例からもこのことが裏付けられると思います。生後1週間くらいの赤ちゃんの手のひらを刺激すると、握り返す反応があり、棒などにつかまらせると5分くらいはしっかり握り、ぶら下がることができると言われています。これを「把握反射」または、最初から備わっているので、「原始反射」とも呼ばれていますが、実は足裏にも手と同じような反射があります。
歩き始めの時期に裸足で凸凹した大地を歩くなどの刺激が不足すると、足底反射が起らず、足指を使って踏ん張ることができないため、足裏が発達不足になるのです。そのため、成長するにつれて次第に外反母趾、浮き指、扁平足になってしまいます。たとえ裸足でも、平なところでは足裏への刺激にならないのです。
大人も一緒で、足裏の刺激不足により「踏ん張り力」が弱くなった人ほど、足裏に異常が起っているのです。
医師の判断を優先され、あくまで「自分でできる未病改善」の参考として下さい。
新着情報
- 2015.4.15
- ひざの痛み専門サイトが公開されました